看護師は患者の死に立ち会うことは一部の科を除けば避けられません。
看護師も人間ですから、他人とはいえ人の死を目にするのは
精神的にかなり負担になります。
しかし、患者が亡くなったからといって泣くことは殆どありません。
というのも、看護師が涙を見せることは他の患者さんや亡くなられたご遺族に
少なからず影響を与えてしまうからです。

とはいえ、患者が亡くなっているのに明るく振舞うのは不自然ですから、
神妙な面持ちになるのは仕方のないことです。
問題は過剰に落ち込んでしまったり、涙を見せることは避けるのが普通です。

患者は亡くなられた方だけではなく、今現在治療を行っている人のほうが
多いわけですから、落ち込んで下を向いている余裕はないのです。
やらなければならないことは山のようにあって、看護師としては
それらを変わらずに全うすることが求められるわけです。

泣かないなんて人として感情が欠落してるんじゃないの?!って
思う人もいるかもしれませんが、そうではありません。
感情が欠落しているわけではなく、感情をコントロールしているのです。
陰では涙を流している看護師もいるでしょう、家に帰ってから落ち込んで
涙する人もいると思います。
ただ、それを表面に出さないのが看護師としての務めである以上は、
それを全うしなければなりません。

自分が患者だったとして、亡くなった人を見て悲しんで泣いている
看護師を目撃すれば、「ああ優しい人なんだな」と思うかもしれませんが、
それで看護師としての仕事に影響が出てしまっては看護師としては
失格だと言っても過言ではないので、涙を流す=看護師として素晴らしい
とは限らないのです。